「親を愛せない人は 他人を正しく愛せない」と言われた。いや、正確にはたまたまそんな文章を目にしただけだ。だけど、私に向けた言葉にしか思えなかった。私は自分の母親を愛せないどころか憎んでいるのだ。親を愛せないってどうしようもないほどの罪悪感と人間としての劣等感と日に日に色濃く炙り出される幼い子供には悲しすぎる記憶が心を鋭いナイフで切り裂いた傷痕をさらに粗いヤスリで擦られてるような何とも言えない苦しみを一生背負って死ぬしかない。やっと、本当の愛情というものを旦那と息子に教えてもらったと思った。旦那に幼い頃の傷痕を癒してもらい、息子を育てる事で甦る苦しい記憶を発達障害という純粋さを持ち合わせた息子に癒してもらい、私は、無償の愛情というものを初めて知った。そう、思っていた。いいじゃない、親が嫌いでも仕方ないでしょう。嫌いになる理由があるんだから。親とあなたは別人格。血縁があるから愛さなきゃと罪悪感に苛まれる必要はない。今まで良く耐えてきましたね。これからは旦那さんや息子さんを愛するようにご自分をもっと愛して自由に生きていきましょうね。主治医に言われ、号泣した。親を愛せない事で自分を責めてはいけない、と。だけど、やはり、親を愛せない人間は他人を正しく愛せるだろうか。歪んだ実母の自称愛情とやらにがんじがらめにされてこの歳になって心を病んでる私にちゃんと旦那と息子を愛せているのか?自分勝手な愛情を押し付けてやいないか。「親を愛せない人は 他人を正しく愛せない」そうかもしれないね。頭からこの言葉が離れない。