[シリコンバレーでの私たちの暮らし][自閉症関連][アメリカの大学]玉砕する渡

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Nice!
さて数学のテストです。大きなテストが学期中に4回あり、日本で言う中間試験のような感じです。
今回はすべて文章題なので、渡には、至難です。文章の読解力がないので、辛そう。
テスト前日の日曜日は、8時間以上、休みなく勉強しました。
がんばれ!と思う事くらいしか、母はできることはなく。夕方に大学に迎えにいくと、枯れた草みたいに、しょぼ〜〜んとした渡が、私のお迎えを待っていた。もう200M手前から、
「数学のテスト、できませんでした。がっくり...。」という、でっかい看板を目にしたみたいな感じです。解りやすい。誰が見ても、しょぼ〜〜ん...というのはすぐに解る。
テスト前は会社に来ては、開発リーダーを捕まえて、リスみたいに、かりかりかりかりかり....と勉強していたのですが、苦労は実らず。
まー、そういうこともあるよ。ここ数日結構がんばったので、
「今日は家でのんびりしなよ!!」
と提案したのですが、
「(家にいたら)バカにならないかな?」
とすごく不安そうな声で聞いてきます。もっと勉強して、敗者復活を目指しているみたいです。
けど、やっぱり休んだ方がいいよ、と言って、私だけ夕方からの部で出勤すると、リーダーが
「あれ?渡君は?」と聞くので、

いや、家に置いて来たんだけど、すごく凹んでて、家にいたらバカにならないかな?と心配してたんだよ。

と説明すると、

まぁ。そうでしょうね。あれは難しいですよ。渡君の勉強の目標はスピードを競うことではなく、学ぶ事ですから、いい事ですよ。ちょっとかわいそうですけど、こうやって学んでいきますから。

といわれました。そうですよねー。最初からリーダーには、

大学は10年行くという気持ちで行かないと。学ぶということは、時間をかけて理解しないと物になりません。速度を競うのではなく、中身を競ってください。急がば回れです。いままで渡君は、わりとシリアスな自閉症のクラスで学んでいた訳ですから、大学のシステムに慣れる事が一番。大学は、普通の生徒でも大変ですから。とにかく、知識を得る事、学ぶという事に重点を置いて。

と言われていた通りです。
けど、こんな日でも私の周りは、相変わらず、ばたばたとしています。
ひとつは、先日、カウンセラーから勧められたスカラーシップ(奨学金。賞ですね。副賞がお金で奨学金になると言うとわかりやすいかな?)から何度も連絡がありました。
今まで重度の特別支援クラスにいた生徒の応募がなかったせいか、どうも高校での成績や在籍のトラッキングがうまくいっていないらしく、高校での情報を持って来て欲しいといわれました。
取り合えず、審査はしてくれているみたいなので、これはこれで、いい事だということに。書類やエッセイを見ただけで落ちた訳ではなさそうです。
あわてて、時間までに資料のコピーを提出してきました。これで高校の時のことをトラッキングンできるでしょう。
さらに驚いた事も起こりました。それは渡のお迎え時の事。しょぼ〜〜ん。としている渡を連れて帰ろうとしたら、突然私の助手席に、品のあるばーちゃまが乗って来た。

えーーー!!知らない、この人。なんで私の車に乗るのか?不明..。

ロシアなまりの英語です。聞き取りにくいぃ。(私も人様の事はいえないが)間違ってるんじゃないか?とも思いきや、よく話を聞くとこうです。

大学近くの老人住居施設に住んでいて、大学までいつものように散歩したのだが、とても疲れてしまったので、あるけない。わるいけど、送ってくれないか?

ということでした。わかりにくいので、住所を書いてもらうと、私の知ってるところでしたので、すぐにiPhoneで確認して送って行きました。
渡もなぜ、ばーちゃんが同じ車にのっているのか?が、わかりにくかったようです。(←私もわかりにくいよっ!)
シニア施設のオフィスまでお送りして、終わり。よかった。
なんだか、私も渡もなぜかお歳を召した方に好かれるので、良しとすることに。出会いがあるのはいい事です。
毎度のように、いろいろあった一日でした。