3月10日に、刈谷市で、「第3回発達を支える地域ネットワーク西三河」で発達障害者支援法に関する講演をしてきました。10名が参加。
『ぼくらの発達障害者支援法』著者(私わたし!笑)による、発達障害者支援法制定の流れと、法律解説、刈谷で活かすヒントを話してきました。
・『ぼくらの発達障害者支援法』
・ぶどう社のサイトでの紹介
・『精神認知とOT』(2006年6月、青海社)での紹介記事
ぼくらの発達障害者支援法 [単行本]アマゾンでのご注文
今回の講演のために、本を読み直しましたが、あの頃の願いや悩みや感情が生き生きとアーカイブされていて涙しました。また、法律解説、制定者インタビュー、活用の提案、未来予測も、的確でびっくりしました(手前みそですみません…)。
自分が書いたのだけれど、どうやって書けたのか?と不思議に思うくらい。あの時の、仲間たちといっしょでなければ、書けなかった本です。
講演は7年ぶりです。先日の富山での講演は、「草の根ささえあいプロジェクト」としての講演だったので、「カイパパ」としての講演はこれが本当に久しぶりでした。今回は、無理を言って、主催者に本を取り寄せてもらって、全員が本をもった状態で、内容を紹介しながらお話させてもらいました。2005年の本なのですが、「2013年の今」に活かせる講演になっていればこんなにうれしいことはありません。
また、刈谷市で活動されているネットワークなので、「刈谷市では」という着眼点もお伝えさせていただきました。
最近の私は、シェア(与え合う)ことが習慣になってきたので、今回のレジメと配付資料もシェアします! どうぞご活用ください。
発達を支える地域ネットワーク西三河 開催日:2013年3月10日
<テーマ>
1 発達障害者支援法をどうやって作っていったか
2 何を求めていったのか
3 この法律を私たちの活動にどう生かすか
<レジメ>
1 『ぼくらの発達障害者支援法』でみる法律に込められたもの
(1)法律制定までの過程~わたしたちがしたこと~
『ぼくらの発達障害者支援法』第1章を読む
(2)発達障害者支援法はなぜできたのか?
足りなかったもの
・「障害」類型ではなかった。(「身体」「知的」「精神」)
・支援対象ではなかった。
・支援資源が不足していた。
・社会の認知度、理解度が低かった。
⇒法の中身をみてみよう!(本P.59)
【ポイント!】
発達障害者支援法は、(a)「基本法」+(b)「発達障害者支援センターをつくる根拠法」
【その成果】
法施行後(a)「障害」に認められた。(平成22年12月:障害者自立支援法ほか改正、平成23年8月:障害者基本法改正)
(b)発達障害者支援センターが全都道府県・政令指定都市につくられた。
(3)各自治体では?
・厚生労働省と文部科学省事務次官連名の通知
2 わたしたちの街で~マイ施策提案会議
(1)現状を把握しよう!
・「刈谷市障害者計画」「第3次刈谷市障害福祉計画」
・刈谷市障害者自立支援協議会(部会?)
・刈谷市障害福祉課予算(平成24年度)
(2)行政、学校と協働しよう!
・場所、人、金、専門家、
・審議の場つくり、参加(足りないもの、福祉と教育の連携)
・既存の機関の活性化 (子ども総合相談センター?)
☆組織を作って、アプローチする
☆「民主的な手続き(議会質問、請願)」→味方になってくれそうな議員を探す
(刈谷市議会会議録サイトの使い方を紹介:https://www.kaigiroku.net/kensaku/kariya/kariya.html)
(3)「自分たちで創る」という選択
3 カテゴリを広げる~「わたしたちは、少数派である」だからこそ
<配付資料>
1)発達障害者支援法
2)平成17年文部科学事務次官・厚生労働事務次官通達
3)発達障害に関係する法律等の改正に関する情報
4)刈谷市障害者計画・第3期刈谷市障害福祉計画(PDF)
5)平成24年度刈谷市障害福祉課の主な事業(PDF)