小学校の前期目標

15
Nice!

学校にも慣れ、気持ちに余裕のでてきたツヨは、字に興味を持ち始めました。ただし、そもそも耳で分かる語彙が少ないので、(たとえば「リンゴ」という音を確実に「あの赤いくだもの」と、理解しているがどうかよく分かりません。)「目で見たもの」と「音」と「字」がセットになっていると、気づいているのかな。何か形を持っている黒い線をなぞることから始めました。なんでもクレーンのくせに、その時だけ、『手をださないでよ!』という風に、持ちかたを教える私の手を押しのけます。やる気マンマンですか!知的障害は、まさに脳にある障害で、伸ばそうとしても難しいこともあります。文字を理解する脳の部分がどうか稼動してくれることを祈ります。でも、脳の中のある部分の機能を失っても、ほかの脳の部分で補うこともあると聞くので、可能性は信じたいです。でもそれが目標ではありません。読めたらいいなと思うだけで、できるようになるかは誰にも分からないからです。それより何より、ツヨの学校での前期の目標は、「自分ひとりでできることを増やしていく」「「ください」などの要求を、カードや身振りで伝えられるようになる」のふたつです。これはできたらいいなでは済まされませんよね。この二つに尽きると思います。こだわりを減らすとか集団生活に慣れるとか、挨拶ができるとか、読み書き計算ができるとか、待つことができるとか、我慢ができるとか、できたらいいなーっと周りが思うようなことは、ツヨの目標ではありません。そんなことは、自然に後からついてくるのを、気長~に待つのみです。それより何より、将来のために最低限できてほしいこと、それを確実にしていくことを、見失ってはいけないと思うのです。                    よろしかったら応援のクリックをお願いします! ↓