実践障害児教育6月号で「子どもの見る力」の特集が組まれています。オプトメトリストとして活躍されている北出勝也さんのビジョントレーニングについての記事を興味深く拝見しました。北出さんは、米国オプトメトリストであり、神戸で視機能トレーニングセンターJoyVisionを運営され、目の機能を検査し、最適なトレーニング指導をされている視覚機能の専門家です。数年前になりますが、診療の中で出会うADHDやLDのお子さんたちへの対応を考えるときに、投薬や環境調整だけではなかなか具体的な効果が見えにくく、どうしたらよいものか・・・と思い悩んでいた頃に、北出さんのお書きになった冊子と出会う機会がありました。視覚機能「ビジョン」という考え方でアプローチすることによって、今までわかりにくかったお子さんたちの認知の特性をよりよく把握することができ、特にADHDやLDのお子さんたちの「見えにくさ」「理解しにくさ」を改善していく手がかりが得られることがよくわかりました。ビジョントレーニングの講習会にも参加させていただき、直接指導していただくチャンスも得ることができました。診療室でも視機能の評価を取り入れて、北出さんの冊子やビジョントレーニングのグッズを活用させていただいています。「見る力」。今回の特集では、現場の先生による「学校でのトレーニング実践」「見え方の環境調整」の記事もあり、視覚支援の有効性についてよくわかる内容になっています。ご興味のある方は、ぜひ読んでいただきたいと思います。