世界自閉症啓発デー

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Nice!

今日4月2日は、世界自閉症啓発デー(World Autism Awareness Day)。これは、国連で決議されたもので、世界各地で自閉症の啓発のためのさまざまなイベントや取り組みが行われています。日本の自閉症の子どもたちを取り巻く環境は、改善してきていると言えるのでしょうか?「発達障害」「特別支援教育」という言葉も本当に特別な珍しいことではなく、普通の生活の場面でも日常的に使われるようになってきていて、自閉症の子供たちへの支援がどんどん進んできているような印象を与えてしまいそうですが、現実は厳しい。仮に「特別支援」のおかげで義務教育の時代を以前より幾分スムーズに過ごしやすくなっているかもしれないお子さんたちでも、高等教育や学校卒業後の社会生活には十分な支援があるとは言い難い現実があります。春休みに受診されるお子さんたちやお母さんたちは、みんな不安でいっぱいです。お子さんたちに「4月から3年生になるの楽しみかな?」「2年生になったら楽しみなこと何かあるかな?」などと質問してみるのですが、笑顔でお返事がかえってくることが意外に少ないです。「いやな先生だったらどうしよう」「勉強が難しくなるから心配」「友達からいじめられないかな」・・・お母さんもお子さんも進級への不安でいっぱいです。環境が変化するときにだれでも多少の緊張はするものですが、眠れなくなったり、こだわりが強くなってしまったり、チックなどの症状が目立ってきたり・・・新学期を前にエネルギーを使いきってしまって、新しい生活に適応していくための力が残っていないとお子さんは疲れてしまいますね。お母さんたちも、新学期の準備で疲れ果ててしまいませんように…残り少ない春休み、どうかリラックスしてお子さんとのんびり楽しんでいてほしいなあ、と思います。