10月27日午後10時すぎ帰宅。例によって自転車ロードレースの録画を観ながら晩飯。今日はジロ・デ・イタリアの第9ステージ。これまで2日かけてイタリア半島をアドリア海がわから山をこえてローマ近郊まで横断してきた。今回は海岸沿いを北上する平坦なコース。海辺の、たぶん松のたぐいだろうの林の中の、一直線の道路を北上してゆく。ローマの松という名曲があるがあの林のことだろうか。海辺には凧もあがっていた。むろんこんな夜遅くにゴールまで観ていたら明日の仕事に差し支えるから、飯が終わって風呂に入るまでのしばらくの間の観戦である。半分以上はイタリア観光のつもりで観ているから、選手諸君には申し訳ないが勝負はあんまり関知しない。イタリアのテレビ局もそのつもりなのか、沿線の観客の中にきれいな女の人とかかわいい子どもとかいたらしっかりそっちを映す。女の人はこんなきれいな私のほうにカメラが向いてるのは当然よねという表情で悠然としている。子どももまだ三輪車がやっとの年齢のくせに選手とおそろいのサングラスなんかかけている。なんかイタリアってすてきな国だねと思う。果ては海辺のフラミンゴの群れを中継ヘリコプターが追いかけたりする。動物番組かよと思う。まあ動物好きだからいいけど。フラミンゴが群れで一斉に飛び立つのは、残念なことに、男たちが一斉に自転車で駆けているのより何倍も美しかった。私が観ている段階では集団から二人が逃げていた。逃げる二人はひんぱんに先頭交代をする。そうやって交代で風よけをするのが紳士協定らしいが、あんまりひんぱんだから単に嫌がりあってるだけのようにも見える。本で読んだときはもう少し長い距離を走ってから交代するものだと思っていた。実際に観るといろいろと勉強になる。なってどうするという突っ込みはなしで。