前回の記事で書いたように怪しさ満載のミチャポンだが、最近は保育所から帰るのにひと苦労する。
一定の手順を踏んで遊びまくらないと帰らないのだ。
迎えに行くとまず廊下の屋根を支えるポールを上り棒がわりに登ろうとする。さらにそれが済むとジャングルジムに登る。
もっと小さいときから高いところへ登るのが好きだったので、ジャングルジムは格好の遊び道具なわけだ。
が、これが登ったらなかなか降りてこない。
日の暮れかかった園庭で他にジャングルジムを登っている子供などいないなか、10〜15分は独りで登ったり降りたりを繰り返す。いくら声をかけようが、「帰っちゃうよ」といおうが、耳に入らない。
こっちが登ってミチャポンの身柄確保をするのもかえって危ないので気が済むまで待つしかない。
ジャングルジムがやっとの事で済むとようやく門に到達、ここからがまた問題だ。
保育所のフェンスにつかまりながら土台のブロックに足をおいてフェンスが終わるまで横歩きして進む。
そのあと…もうめんどうなので以下省略。とにかく3ステップは固定的にやるものがある。
とにかくたった100メートルしかない道のりを30分から40分かけて帰ってくる。
強引に連れ帰ろうとしようものならかんしゃくを起こして泣きわめき続けるから始末が悪い。その時間ときたら泣き疲れて眠くなるまでだから強者である。
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さて、こんなミチャポンであるが、一昨日大阪府の子供家庭センター(いわゆる児童相談所である)というところに心理検査に行ってきた。
お昼過ぎに保育所に迎えに行くが、ミチャポンに「電車にのって遊びに行くよ」といってあったためか、この日ばかりはいたって素直に保育所から帰って来られた。
そう、ミチャポンは電車が大好きである。
新幹線サイトが大のお気に入りで、特急の本をこよなく愛する。
(ちなみにぬいぐるみや人形には全く関心がない)
「電車のるの〜?」と何度も確認し、電車を楽しみにひと山こえて15分ほど文句も言わずに歩き、ご機嫌で電車に乗って1回乗り換えて到着。
ミチャポンは検査、私は面接である。
母子手帳片手に、質問された基礎情報を伝えていく。
しばらくしてご機嫌のミチャポンが検査からもどってきたが面接はつづく。検査にあたった心理士らしき人が細かい話を聞いてくれるようだ。
部屋の中にあるおもちゃでさらにご機嫌で遊ぶミチャポンを尻目に、記事で書いた怪しげなポイントとなどを説明する。
電話の時と同じ「大変ですね〜」を繰り返される。
ひとしきり説明を終わったあとで検査結果の説明。
知的には年齢相応だが、検査の様子などと考え合わせるとバランスが悪い。お母さんの話からもアスペルガーの子などにありがちな様子もあるので今後診断無用とはいえない。知的水準と態度のバランスの悪さが単に未熟なためなのか、発達障害によるものなのか、見ていく必要があるだろう。
とのこと。
やっぱりね…である。
検査中、注意がそれてしまいやすいのと、一旦注意がそれると呼びかけても反応がすこぶる悪くなかなか課題に戻れないというのが大きかったようだ。
まあ、家でもそうだから、想定の範囲内の行動である。
ニュアンス的にはかなり黒に近いグレーのようで…
まあ、当然の結果である。
子供家庭センターは医療機関ではないので検査はここまで。
あとは医療機関にいくことになる。せっかくきたのだからついでにと、療育の資料をもらって、帰途についたわけだが
面接の後半、心理士らしき人が
「お母さん冷静ですね〜」
を何度も繰り返すのにはなにやらちょっと笑いがこみ上げそうになってしまった。
あわててどうするんだろう?と思いつつも、定型の人にとっては子供の発達障害ってのはそれなりに冷静ではいられないことなのだろうと思ったのであった。