ゲームを与えることを善しとするかどうかは、最終的にはそれぞれの家庭の判断ですが、ゲーム(テレビゲーム・携帯型・ネット・ケータイなどを含む)は与えた瞬間に麻薬になりうるというリスクを知っておくことも必要ではないかと思っています。
ゲームと脳機能の問題は様々な研究がなされていて、ゲームをしているときには、薬物依存のときと同じ状況が間違いなく脳内で発生しており、専門家たちも脳機能低下のリスクについて警鐘を鳴らしています。
「ご飯を食べていてもゲームのことばかり考えていて上の空」
「授業中にもゲームのことに夢中になっていて勉強に集中できない」
「ゲームを終わりにすることができない」
「何時間もゲームばかりやっている」
「夜も寝ないでゲームをしている」
などとゲームで困っていることを訴える親御さんからの相談は数え切れないほど。
しかし・・・ゲームのことを四六時中考えていて行動のコントロールができなくなっているお子さんたちのご家庭に、ゲームをやめてみることを提案すると大抵次のようなお返事が返ってきます。
「でも、ゲームをしているときはおとなしくしていてくれるし」
「ゲームがないと暇を持て余してしまうから」
「一人だけゲームがなくていじめられたら心配だから」
「ゲームを持っていなくてとおともだちと一緒に遊んでもらえないとかわいそうだし」
果たしてそうなんでしょうか?
いったんゲームを与えてしまえば、子ども自身が時間をコントロールすることなど不可能と思った方がよいでしょう。少しだけならお楽しみになってよいという考え方もありますが、よほど親が管理しないとルールを守ることはとても難しい作業です。
時間に歯止めがきかなくなること、より刺激的な内容を求めていくこと、それはすなわち薬物依存と同じで、場合によっては依存から脱出できなくなるリスクがあるということを知っておく必要があると思います。
ゲームがなくても、豊かな余暇の時間を過ごすことができるんだよ、ということをぜひ大人が示してあげてほしいなと思います。