また、楽が泣き出しました。
今日のは原因がわかっています。
さっき、コンビニではがきを買った時、いつも店員さんにお金を渡してくれるのが楽の役目だったのに…
楽がよそ見をしている間に、うっかり私が店員さんにお金を支払ってしまったのです。
店を出る時、低い声で楽が言いました。
「楽、お金払いたかった…。」
それを聞いて、しまった!と後悔するも先に立たず。
車の中では「楽くんが払いたかった」とぶつぶつ呟く程度だったのに、
家に着くなり
「ぅわあ〜ん![]()
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楽くんがぁ〜…お金〜…
払いたかったのぉ〜…
」
「ごめんね。ママ払っちゃってごめんね。明日またお買い物行った時に、今度は楽が払ってちょうだい。」
納得するはずもなく。
「楽おいで。」
私は楽を車に乗せ、コンビニへ引き返しました。
店内に入り、
楽に100円玉を握らせ、
「すいません。はがき2枚下さい。」
と店員さんに声をかけました。
楽は、レジに100円玉を置きました。
店員さんが置かれた100円玉を取り、楽にレシートとはがきを渡しました。
「楽、お金、渡したね。はがき買ったね。」
「…うん!」
私の顔を見上げた楽は、笑顔でした。
疲れる。
こんな毎日、疲れる。
ママ、ヘトヘトだよ。
わかってんだ、楽は悪くない。
だって、納得出来ないんだもの。
そういう脳のしくみなんだもの。
しょうがないよ、しょうがない。
楽にちゃあんと納得させてあげたいんだよ。
ハタから見たら、子どものわがままに付き合ってる甘やかせてるだけの親…かな。
あ〜疲れた。
さあ、おうちに着いたよ。
ふり返ると、楽はすやすやと寝息をたてていました。
泣かれるより寝てた方がまだいいや。
…疲れた。