周産期新生児学会で感銘を受けた言葉。といっても、さっさと記録しておかなかったので詳細は違うかもしれないが。論旨を。
赤ちゃんの行動を研究しておられる先生が、「赤ちゃんの能力や行動の研究を通して、『結局は赤ちゃんってどう育てても育つんだ』ということが示せたらいいなと思っている。赤ちゃんはきわめて有能でタフなのから、ああだこうだと大人が小細工を弄しなくても本来の道筋をちゃんと育っていくのだということを、研究で示したい」という趣旨の発言をなさった。
いわゆる赤ちゃん学を見直したように思う。赤ちゃんの行動の研究には、「赤ちゃんはこれだけ有能で周囲のことも分かってるんだから、育て方を間違うと本来の成長ができませんよ」と育てる側を萎縮させるようなメッセージばかり出しているという印象を持っていた。相手を萎縮させ畏れ入らせるのって快感が大きいからねえ。学問的興味というよりはその快感にドライブされる学問じゃねえかなんて邪推していたのだが。
むろん、この発言のあったシンポジウムの座長は小西行郎先生であった。