アスペルガーは脳障害です。脳に障害を持っている人が大学に進学するのは不可能と思われるかもしれませんが、そんなことは無いのです。
苦手なことも多いけど、部分的には人より秀でた能力を持っています。
その能力を生かすために大学へ進学する人もたくさんいます。
私も高校卒業後は大学へ進学しました。
でも私は、能力を生かすことが目的で進学したわけではありません。
その時は自分がアスペだと知らなかったので、自分の能力を冷静に分析できませんでした。
ただ、「人と同じ事が出来ない。感覚がズレている」という劣等感だけを抱えていました。
今は自分がアスペだと知り、このように客観的に自分を見る事が出来ています。何が得意で何が苦手か、冷静に考える事も出来ます。
自分の障害を知る・知らない、は大きな違いです。
もしもこの時、自分がアスペだと知っていたら、きっと自分に合った道を堂々と選べたでしょう。
大学に限らず、専門学校に行ったかもしれないし、自分の能力に合わせた職に就いたかもしれない。
でも当時の私には、大学進学以外に選択肢がありませんでした。
やはりそこには強い劣等感があったことを否めません。
「大学に行かないとバカにされる」と思い込んでいたのです。
実は私は2つの大学を卒業しています。
どちらも東京の私立ですが、1つは中堅の短期大学、もう1つは一流大学と呼ばれているところです。
このような少し変わった経歴を持つに至るまでには、様々な葛藤と対立、悲惨な出来事もありました。
続く。