[シリコンバレーでの私たちの暮らし][自閉症関連]お姉ちゃんは厳しい。びびる渡。

20
Nice!
リビングで香穂が怒鳴る声が聞こえた。どうも渡は香穂が描いてる宿題(コンピューターで描いてる)を触って消したらしい。文章じゃなく、絵なので、復元は非常に時間がかりそう。あぁぁー......。と思う私。ねーちゃんは、怒鳴りながらも
「人の所有物に触ってはいけないこと」
を教えている。渡の言い分としては、

僕は聴覚過敏なので、どうしても耐えれない音がコンピューターから聞こえたので、消したかったので発作的にやった。

ということらしい。姉ちゃんは、

すごい辛いのはわかるけど、不快な音をきいただけで、死ぬわけじゃないので、人のものに勝手に触ってはだめだし、きちんと口で説明してから、触るべきだ。

と諭しています。渡も発作的に自分がやったことが悪いことというのはわかっているので謝りまくっているのだけど、香穂はこういうルールをやぶった時はとくに厳しいので、許してもらえる気配はない。
渡は、なんとか、注意をそらそうと猫のハーミーに「ハーミィ......」と泣きそうな声で話しかけて抱っこして、皆の注目をハーミーに向けて助けてもらおうと思ったのだけど、ハーミーのほうもいつもと違う雰囲気にたじたじで、なんとか渡と目を合わさないで逃げる準備万端という感じ。なんの役にも立たない。観念した渡は

二度としません。

と謝罪して、やっと和解できた。
私が

その宿題のやり直し大変なの?

というと、

大変さ。宿題のやり直しが楽な人っていないでしょう?けどね。そんなことよりも。人のものを触ったり、とったりしたら、それが障がいがあってもダメだよ言い訳にならない。渡が他の人から怒られることは我が家でも許してはいけない。

確かになー。宿題のやり直しが楽しい人はこの世にいないだろうし、渡は触っちゃだめだわなぁ。障がい者でもダメだ。
いやー、ねーちゃんしっかり厳しいわ。