予約の頃は体調が最悪だったけど、それから3週間経っている。だいぶ復帰してきている感じで、私は結構元気だったりしている。
というか、心療内科の診察の時もそうなのだが、体調最悪って感じの患者達に囲まれてしまうと、それに比べて自分は全然元気! みたいに思えてしまう。そうやって自分を励ましているのかも知れない。他人の不幸を利用する、嫌な性格だ。
3週間の我慢。いつしかそれが私が私自身に投げかける合い言葉になっている。
ぶっ倒れても、心療内科に行ってパキシルとデパス貰ってきて、毎日ちゃん服用して寝ていれば、3週間我慢すれば復帰できる。そんな秋を毎年経験してきていたからだ。
やっと自分の順番が来た。予約時間の通りには進まず、2時間近く待たされた。
これだけ患者がいるんだから仕方ない。
「奥様は?」
「一人できました」
「付き添いなしで?」
「はい」
「んー、なら大丈夫です」
「は?」
「LOH症候群の患者は一人で病院来れません」
「でも私は来れてますけど」
「だからLOH症候群じゃないと思います」
担当医とのそんな会話に、ちょっとショック。
LOH症候群でないとすると、私は単純に精神的な鬱だということになってしまう。
「特に春と秋の季節の変わり目に体調が悪くなるのですけど」
「んー、それはLOH症候群とは関係ありません」
「は?」
「季節代わりとLOH症候群は関係ありません。更年期症状は季節の影響を受けません」
自身あり気に言いきってくれる担当医である。
胸の名札をチェックしておく。
ふーん、堀江重郎、っていう先生か。。。
唾液取って、血液検査して、帰宅。
自宅と病院との往復で4時間。待ち時間+診断で2時間半。
6時間半を費やした、初診の一日。。。
ネット検索で、驚いた。
あの堀江先生、メンズヘルス業界の日本で一番の権威の先生だったんだ。
漫画&アニメ業界の手塚治虫先生みたいもんだ……なんて全然関係ないことをふと思ってしまった私である。