壊れた心の回復。

3
Nice!

小学校時代、先生の暴言が辛かった・・・と前回書きましたが、一方で、こんなこともありました。ある日、うちの母が、お庭に咲いていた花を摘んで新聞紙に包み、「これ、学校に持って行って教室に飾ってもらいなさい」と言いました。私は、「嫌だ!持ってきてって言われてないのに勝手に持って行ったら怒られる!」と言いましたが、しつこく「持っていけ」と言われ、仕方なく持っていきました。そして「怒られるかな・・・」と、ハラハラしながら先生に渡すと、先生は、「ありがとう」と言って受け取って、教卓の花瓶に飾ってくれました。全然怒られませんでした。しかもお礼を言われました。いつも怒られてばかりで傷ついていた私の心は、この「ありがとう」で、少し回復できるような気がしました。それからしばらくして、私は、「お花を持って行きたいから包んで」と母に頼みました。前はあんなに嫌がっていたのに、今度は自分から「持って行きたい」と言いました。その後も、花瓶の花がしおれてくると、また花を持って行きました。先生に渡すと、毎回「ありがとう」と言われました。珍しい花を持っていくと、「これ何の花?」と聞かれて、私が花の名前を答えると、「へぇ~初めて知った」と先生は言いました。先生の知らないことを知ってるという、ちょっとした優越感?に浸ることも出来ました。こういったやり方が正解だとは思わないけど、当時の私には、壊れてしまった心を正常に戻す方法の一つでした。