ひさしぶりにブログを書きたい!ブログを読みたい!衝動に駆られています。
こんな時には、手間がかかるのでなかなかできなかったことをやっておこう。
ということで。ブログが最高に勢いがあった昔、SNSなんて言葉もなかった頃、お互いに刺激を与え合っていたS嬢ことsatomiesさんが、2007年に、わたしの本『ぼくらの発達障害者支援法』についてブックレビューを書いてくれた記事のまとめをしたいと思います。
「ブログ→本」という流れが、割りと流行していた時期がありました。satomiesさんは、『ぼくらの発達障害者支援法』が単なるブログの書籍化ではなく、書籍としての存在価値を、発達障害に直接関係のない人たちにとっても有意義な本だ、という過分な評価の視点から書いてくれています。
satomiesさんは(当時)はてなダイアリーとgooブログを使い分けていました。はてなダイアリーで「口上」を述べ、gooブログでレビュー本編を書くスタイルです。口上もおもしろいので、ぜひ順番にご覧になってください。それでは、どうぞ!
・「ぼくらの発達障害者支援法」カテゴリ開始 - S嬢 はてな
https://d.hatena.ne.jp/satomies/20070326/p2
⇒【書評1】はじめに - S嬢のPC日記
https://blog.goo.ne.jp/satomies/e/6d23e5976ec0e8726ab374e36dcd5e9d
…書籍というものは、その中心の話題となるものとは直接関連の薄い人にはどうしても手に取られにくい。そのことからこの書籍が、「発達障害者支援法」という法律に関連のある人だけの本になってしまうのは、わたしはもったいないと思う。
と、いうことで、しばらくこの書籍に関してのシリーズ連載を開始します。
この書籍を買う買わない読む読まないということだけにとらわれず、この書籍が存在するということの意味を考察しようと思っています。
・カイパパ本、二個目エントリ - S嬢 はてな
https://d.hatena.ne.jp/satomies/20070327/p2
⇒【書評2】ブログの力:その1 - S嬢のPC日記
https://blog.goo.ne.jp/satomies/e/9db331d49cd40655e9c478195d0afda2
この書籍は、ブログから生まれました。しかしいわゆるブログの書籍化ではない。
この書籍はweb上で展開された、このブログに関わった人たちも含めたブログの力というものが人に希望と力を与えていった軌跡です。その力が集大成となって書籍として読める本です。
・カイパパ本、三つ目アップ - S嬢 はてな
https://d.hatena.ne.jp/satomies/20070328/p1
⇒【書評3】ブログの力:その2 - S嬢のPC日記
https://blog.goo.ne.jp/satomies/e/34ead5255fc4f0592d4bb922f5a2cadb
だからこそ、書籍なんですよね。書籍という媒体が生きる。インターネットで文章を読むという習慣のあるわたしでも、書籍で読む方が全貌を理解しやすいし、楽なんですよね全貌を知ることが。
そして重要なポイントとして、ブログ自体が書籍の資料集になっていくわけです。書籍で提示されるアドレスを開けてみる。そこにそこでリアルに動くパワーをさらに感じたりすることもできる。ブログが書籍の裏付けとして機能する。
書籍によって、書籍とブログの両輪が生きる。このことも大きいと思います。
・カイパパ本4個目アップ - S嬢 はてな
https://d.hatena.ne.jp/satomies/20070331/p2
⇒【書評4】見えてくる人の姿:その1 - S嬢のPC日記
https://blog.goo.ne.jp/satomies/e/cfcf2b4c8e5b6fe5f7024134ef730203
すべての涙が乾くとき~発達障害者支援法成立
このエントリの本文中の「シートベルト」という文章。これが書籍ではきれいに見やすい形で記載されている。そしてこの文章の存在がとても生きている。これも書籍の強みでしょうね。
そしてこの「シートベルト」という文中にある「『うっかり死んだりしない』と、ゆびきりゲンマン♪ 『続き』を一緒に見ていこう。」という約束が、ブログでも書籍でも生きていくこと。このことの意味はとても大きいと思いますし、書籍ではさらに時を越えてこの約束の力の意味が生き続けると、わたしは思います。
・カイパパ本、5個目アップ - S嬢 はてな
https://d.hatena.ne.jp/satomies/20070402/p2
⇒【書評5】見えてくる人の姿:その2 - S嬢のPC日記
https://blog.goo.ne.jp/satomies/e/8ab2918d80a80eac48f475c80cab0dd0
ブログという言葉に惹かれて作ったブログが生み出していった動きと人々の力というものを実感として体験し、発達障害者支援法の立役者であるお二人に直接お話を聞く機会を得ていく。
こうした著者の姿がまず、ここで見えてくる一人の人間の姿だと思います。
インタビューの対象となっているのはお二人。お一人は衆議院議員 福島豊氏、そしてもうお一人は厚生労働省福祉専門官 大塚晃氏です。
(略)
このお二方のインタビュー。いわゆる「議員さん」や「お役人」ではなく、その方の人生の背景が見えてくるような、そんなインタビューになっています。
(番外編)
・物理的なサポートの模索やあれこれ - S嬢 はてな
https://d.hatena.ne.jp/satomies/20080926/p1
カイパパ本を引っ張り出してくる。ぼくらの発達障害者支援法。
それからカイパパの過去エントリを引っ張り出す。
・すべての涙が乾くとき~発達障害者支援法成立/カイパパ通信blog☆自閉症スペクタクル
「名古屋や稲沢や刈谷や岡崎や豊川や藤岡町などで起きてしまった事件や虐待死や無理心中が二度と起きないようにするためには、どうしたらいいのか?
寄り添って一緒に考えてほしい。
この法律は「涙で書かれた約束」だ。
すべての涙が乾くとき、発達障害者支援法は役割を終え、時代は変わる。
私はその日が見たい。
(中略)
今は、夜明け前。
「うっかり死んだりしない」と、ゆびきりゲンマン♪
「続き」を一緒に見ていこう。」
この記事は、2008年9月に書かれています。カイパパブログがほぼ休止状態だった頃に、わざわざ本を引っ張りだして、読んで、このエントリを書いてくれたことに今さらながら静かな感動を覚えています。
昨今は、ブログもすっかり過去っぽい感じになっていて、「Trackbackなにそれ?」みたいな時代です。
satomiesさんとこの昔の記事を再読すると、ブログどうしで熱く議論をかわしあっていたりして、なんだかノスタルジックな気分になってしまいます。この時代に、会って話したこともない、顔も知らないブログ仲間とかわしたことが、今もわたしの中に生きています。
過去を否定したり、せず、これからも生きて行きたいと思います。satomiesさん、ありがとう。