藻場再生「鉄炭だんご」

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Nice!

地上の砂漠化が進んでいますが、海も砂漠化が進んでいることをご存知でしょうか?日本は 周りを海で囲まれていて 水産資源に恵まれていますが、海を見ると藻が無くなり、小さな魚の姿も少なくなってきました。私の郷里の 青森県むつ市でも藻場再生プロジェクトをしているようですが、地上と同じように 畑が悪いと(土が悪いと)作物は育たない・・という事って 海の中でも同じなんですね・・。以前にもご紹介しましたが、山口県立水産高校のプロジェクトが紹介されていました。「小中学校でも できるように」プログラムの開発も進行中のようです。日本の海から世界の海を再生できるプロジェクトになること・・・日本が世界に認められることを 高校生達が一生懸命に研究していることを みなさんにも知って頂きたいな・・と思って ご紹介します。大間のまぐろも 小さな小魚がいなくては育ちません。小さな小魚には 藻場がとても大切なんです。食物連鎖のバランスを壊してしまったのが私達であるならば・・・藻場を再生させるのも私達のできることだと思います。私達の大好きな海が元気になれるように・・・子ども達の小さな手で 海にお団子をあげたら・・・海が「おいしい・・おいしい」と食べてくれて、海が元気になっていく・・・みんなに知ってほしいですね・・・♪カイロ再利用の「鉄炭団子」で藻場再生!山口水産高校HP https://www.ysn21.jp/~suisan-h/ 山口県立水産高校(長門市)の水産科学部の生徒らが、使用済みの使い捨てカイロの中身を再利用した「鉄炭(てったん)団子」を作り、磯焼け被害に遭った藻場の再生に効果を上げている。 水産科学部は2006年度から海洋生物の生育や産卵の場として、海藻類を群生させる取り組みを行っている。特に石灰藻が岩の表面を覆い、岩礁から海藻がなくなる磯焼け対策の研究に力を入れている。 磯焼けは全国で深刻化しており、地球温暖化に伴う海水温の上昇や、アイゴ、ウニなどによる食害、河川から供給される鉄イオンの減少などが原因として考えられている。 生徒らは、同部顧問の安部豊教諭から同県宇部市の農業、杉本幹生さん(61)が、水質汚濁を改善するために約30年かけて考案したという鉄炭団子を河川にまいて植物プランクトンの生育を促している活動を知った。これを応用できないかと考えた。 杉本さんに相談したところ、使用済みの使い捨てカイロの中身と、おかゆ、少量のクエン酸を混ぜ、直径約5センチの鉄炭団子を作るよう指導を受けた。カイロは鉄と炭が主な原料で、おかゆは団子状にするためのつなぎとして、クエン酸は海藻の栄養の吸収性を高めるために混ぜている。20100107-853207-1-N.jpg(鉄炭だんご) 同校前の岸壁で06年11月に30キロ分の団子を投入したところ、09年5月には投入していないところと比べて豊かな藻場が形成されたという。また海藻のアオサを使った実験では、成長の速度が2倍になった。海水が電解液となって団子から鉄イオンが溶出され、アオサの成長を促したとみられる。20100107-853166-1-N.jpg鉄炭団子をまいた岸壁(山口県長門市の県立水産高前)test_2.JPG.jpeg(水中の様子)藻の間に小魚がいっぱいいます。まわりでは胴長40cmほどのコウイカがエサを求めてうろうろしていました。20100107-853142-1-N.jpgダンゴをまかなかったエリアcont_2.JPG.jpeg(水中の様子)藻がほとんど生えていません。岩の間にはムラサキウニが見られます。表面はサンゴモ(石灰藻)がびっしりと付いています。 2年生の伊藤祐希さん(17)と森本由香里さん(17)は「藻場再生プロジェクトを全国に広め、魚介類の豊富な海になるよう取り組んでいきたい」と張り切っており、安部教諭も「地元の小中学生らにも団子を作ってもらい、地域に貢献する喜びを感じてもらいたい」と話している。☆無節サンゴモが海底を覆ってしまうと困ること☆無節サンゴモが海底を覆ってしまうと人間にとって困ってしまうことがあります。生きている無節サンゴモの上では、ワカメやコンブといった有用な海藻の胞子が育たないのです。漁師さん達は困ってしまいますね。無節サンゴモは表面から他の海藻が付着するのを防御する物質(アレロケミカルス)を分泌したり、表層細胞を剥離して(あかを落とすみたいに)自分の体の上に他の海藻が生育しないようにしています。無節サンゴモの繁茂は磯焼け維持の原因の一つであると考えられています。