焼き加減という知識

23
Nice!

ベンと久しぶりにレストランに行くと、ウエイトレスが直接ベンに注文を訊くようになっていた。体のサイズから見て、親に子供の注文もまとめて聞くという感じでは無くなったのだなと思いつつ、注文の進行を見守っていると、飲み物の注文から始まりきちんと的確に答えている。ウエイトレス What would you like to drink ?ベン Coca cola.ウ What would you like to eat ?べ Cheeseburger and French Fries.ウ How would you like to cook ?べ I want to cook サラミ・サンドウィッチ.ウ ??? !   How would you like to cook your hamburger ?べ I want to eat a hamburger.ウ ????となったところで助け舟を出したのだが、 「How would you like to cook ?」の質問は、予備知識が無いと難しい質問ではある。実際に僕もこちらで始めてレストランに行ったとき答えに困ったのを覚えている。ちなみにサラミ・サンドイッチはベンの大好物で、いつも学校から戻った後自分で作って食べるスナックでもある。「お肉の焼き加減は如何致しましょうか?」となれば、もっと具体的なのだが、「どう料理しますか?」といきなり訊かれても難しい質問ではある。感心したのは、意味のはっきりとしない質問によどみなく答えている点で、これは想定外の質問にも何らかの解決の糸口を見出すきっかけになるだろうが、逆に意味の通らないまま相手を納得させてしまう危険性もある。僕らが助けに入ると同時にウエイトレスは「Medium、Rare、Well done ?」と具体的な選択肢を挙げてくれ、ベンは迷わずミディアムと答えたのだが、本当に意味を理解しているかは不明だ。実際に料理して味の違いを感じさせるか、見た目だけでも写真で説明するのが一番なのだろうか。もっとも、訊かれるは良いが頼んでもその通りになっていないことが多いのも事実なのだった。