この4月から一気に3人も若手がやってきた。ウエブに日記を書き出したころは下っ端生活に倦み、そのうち語尾が「やんす」になってしまうのではないかと危惧していたもんだが。俺はもう上に対しては自分がなにものであるかを証明しなくていいんだと、さいきん気づいた。彼らはしょせん、俺ごときをNICU部長と奉らねばならないほどに窮した立場なんだ。恐れることはない。俺はむしろこの若い人たちに対して、自分がなにものであるかを証明しなければならないんだ。それはたぶん、上の連中に対して自分を証明するよりも難しいことだ。うっかり、もう完成された者のような、上から目線の指導言葉でものを言ってしまったら、彼らの目に俺はもう伸びる余地のない人間にうつるだろう。この人はもうここで行き止まりなんだなと思われるだろう。それはよくない。断じてよくない。