「事件の犯人がアスペルガーだった」という報道があると、「アスペルガーだから犯罪者になったわけではない」「アスペルガーと犯罪は直接的には無関係」と反論する人はたくさんいます。一方で、「アインシュタインやビルゲイツなどの偉人がアスペルガーだった」という話もよく引合いに出されます。それについては反論を付け加える人は少ないように思います。よく考えてみれば、それも、「アスペルガーだから偉人になったわけではない」「アスペルガーと偉人は直接的には無関係」・・なんですよね。ベースにはアスペゆえの興味の偏りやこだわりがあり、それが成功に繋がったということは言えるかもしれませんが、「アスペルガーがみんな偉人になれるわけではない」・・・・です。そこのところを明確にしておかないと、「アスペルガー＝偉人。特別な才能を持っている。天才。・・」という誤解を生じてしまい、当事者にとって、けっこうプレッシャーかもしれません。私はアスペルガーです。犯罪者ではないけど、偉人でもない。特別な才能は持っていたのかもしれないけど、開花させるには至らなかった。アスペルガーの偉人の話を聞くと、励みになる反面、「アスペルガーなのに偉人でもなく天才でもない私はどうしようもない人間かもしれない・・」と苦しい気持ちにもなることもあるのです。・・とは言いつつも、息子の将来を不安に思ってしまうときには、アスペの偉人の名を思い浮かべてそれを励みにしていたこともありました。彼らはアスペの長所を上手に活かして成功した人たちです。大切なのはそこですよね。長所を活かすということ。だけど長所を活かせば誰でも偉人や天才なれるわけではない。なぜこんな話をしようと思ったか、いくつか理由があるのですが、長くなりそうなので次回に。