もうひとつの告知

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Nice!

C型肝炎訴訟のニュースを見るたびに、「いつか言わなくちゃ・・・」と、ドキドキしていた。以前も記事にしましたが(以前の記事はこちら)、私は妊娠したときの検査で、B型肝炎の抗体がプラス(HBs−Ag+)であることが判明しました。これは、以前、B型肝炎にかかり治った形跡らしいのです。まったく肝臓に関する病気などしたこともなく、母親にたずねても知らないということでした。しかし、これは大抵、母子感染の場合が多いのです。もちろん、集団予防接種による感染等も考えられるのですが、私の母親が若いときに黄疸を患ったことがあり、当時はB型肝炎などという病名はなかったため、おそらく黄疸ということで診断されていたと思うのです。それが私に母子感染した、と考えるのが一番、納得が行く気がします。(そのことは母親にも話し、一度調べて欲しいとお願いしたのですが、聞く耳を持たない母でした)さて、母体がHBs+である場合は、出産時の母子感染とその後、母乳などからの感染を防ぐため、出産後すぐから生後6ヶ月までに、計4回抗体注射をしなければなりません。のび太は幸いにも出産時に感染せずに済みましたが、一度、小学校高学年か中学までに、改めて抗体検査をしたほうがいい、と言われていました。これは自閉症の告知よりも大事なことだと思います。自分の体のこと。体のことは命にかかわること。いつか、のび太が理解できる年齢になったら、ちゃんと説明しなければ・・・と思っていました。ちょうど、別のニュースで、「はしかの予防接種を中1と高3にも・・・」というニュースを見て、「ええ〜!やだよ〜中1で注射なんて!!!」と、言ったのび太。注射が何よりも怖いのび太(その様子はこちらで)・・・・・もしかして、告知のチャンスは今かも・・・!!!「あのね、のび太、実はね、 のび太がお母さんのお腹にいるときに、 お母さんがあるウイルスを持っていることがわかったの。 それは、もしかしたらのび太が生まれるときに、 そのウイルスがうつるかもしれない、ってことで、 のび太は赤ちゃんのときに、4回も注射をしたんだよ。 お母さんのせいでゴメンね。」「へ〜。でも、ボク赤ちゃんのときのことは知らないし、 大丈夫だよ〜」密かに、のび太の異常なまでの注射嫌いは、記憶のどこかに、この乳児期に羽交い絞めにされて、注射をさせられた記憶が残っているんじゃないか・・・って思っている私・・・「でね、生まれるときはそのウイルスはうつらなかったの。 でもね、一応、小学校高学年になったら、 一度、病院で調べてもらった方がいいですよ、って 言われてるのね。 だから、6年生までに一回、病院に行って 血液検査をした方がいいんだよね」「え?血液検査って?」「注射器でちょっとだけ血を採って調べるんだよ」「・・・・・〜〜〜〜〜(泣)!!! 注射って考えただけで悲しくなってくるよ〜〜〜(涙)!」「あ〜〜〜ごめんね〜 でもさ、中1ではしかの注射もしなくちゃいけないし、 体のことはとっても大事なことだし、 絶対にしたほうがいいんだよ。 だから早めに予告していた方がいいかなって思って・・・。 ごめんね〜お母さんのせいなんだよね〜」 「〜〜〜〜〜でも、やっぱり〜〜〜 注射って思っただけで悲しくなっちゃうんだよぉ〜〜〜(号泣)!」結局、母としては意を決した告知も、「ウイルス」のことを詳しく説明する余地もなく、「怖い注射をしなくちゃいけない」ってことだけがのび太の中に残ったようだ。本当にごめんなさい。お母さんの体に変なウイルスがあるせいで、赤ちゃんの頃からのび太には、つらい思いをさせてきた。だけど、きっと、のび太は、いろんなことから守られているような気がする。だから母子感染もしていなかった。神様・・・どうか、この先ものび太をお守りください・・・無宗教の私ですが、こんなときだけあらゆる神様に祈ってしまうのでした・・・