「学習療法研究会」の解散

1
Nice!

English Version

今朝、なんとなく気になって「学習療法研究会」のHPを見ました。すると・・・「学習療法研究会の解散」の記事が出ていました。
が===んとショックでした。私は 川島隆太先生とメッセージのキャッチボールができる学習療法研究会のシンポジウムがとても楽しみでしたが、もうそんなこともできないのかと思うと・・ちょっと寂しいです。
川島隆太先生の超多忙なスケジュールを考えると仕方の無いことかもしれません。

以前にも何度かブログで書きましたが・・私は、安倍内閣が発足してまもなくの頃、自民党の広報にメールを送りました。
その中に、日本の認知症研究は世界に貢献できること。またそれが世界から求められている事も入れてメッセージを送りました。
だから・・というわけではないと思いますが・・政府が「認知症」について国をあげてプロジェクトを推進して下さる事をとても嬉しく思っています。
「国民のメッセージをしっかりと受け取ります」と約束してくれた自民党の姿勢が いつまでも続いてくれる事を心から願っています

abe.gif

平成26年11月6日、安倍総理は、都内で開催された「認知症サミット日本後継イベント」に出席しました。総理は、挨拶で次のように述べました。
 「皆様、おはようございます。内閣総理大臣の安倍晋三でございます。
 本日は、世界各国から、認知症のケア・予防に関わる専門家や政府関係者の皆様、そして認知症の方、御本人と御家族の皆様、多くの方々の御参加を賜り、認知症サミットの後継イベントを我が国で開催できますことを、大変うれしく思います。心から歓迎申し上げます。
 我が国では、高齢者の4人に1人が認知症又はその予備群と言われています。このような方々を、支えられる側と考えるだけでなく、御本人に寄り添い、認知症とともにより良く生きていただけるよう支援していくこと、これは安倍内閣の目指す、何度でもチャレンジできる社会であります。できる限り早い段階から医療・介護の専門職がチームとなって支援できる、そのために力を尽くしてまいります。
 認知症の方が安心して暮らせる社会を実現することは、今や世界共通の課題ですが、最速で高齢化が進む我が国こそ、社会を挙げた取組のモデルを示していかなければなりません。
 そこで、私は本日ここで、我が国の認知症施策を加速するための新たな戦略を策定するよう、厚生労働大臣に指示をいたします。我が国では、2012年に認知症施策推進5か年計画を策定し、医療・介護等の基盤整備を進めてきましたが、新たな戦略は、厚生労働省だけでなく、政府一丸となって生活全体を支えるよう取り組むものとします。
 認知症という課題に取り組んでいくためには、各国が知恵を絞り、それを共有しなければなりません。
 例えば、我が国では、認知症の病態解明を進め、予防や治療の研究開発につなげるため、住民を対象とする追跡研究を全国に展開する予定です。これを基に、各国の取組と連携し、更に高い次元の成果を目指します。
 また、我が国では、地域の人が正しい知識と理解を持って認知症の方や御家族を手助けできるよう、認知症サポーターの養成を進めています。英国やカナダでも、これを参考とした取組が進められていると聞いており、今後とも、こうした取組を世界に向けて発信していきたいと考えています。
 今回のイベントが、皆様にとって実り多い意見交換の場となり、また、認知症に対する国際連携の構築に向けて確かな前進となることを期待し、私の御挨拶とさせていただきたいと思います。」

お知らせ
川島会長の招集で、「学習療法研究会」は、2014年11月13日、臨時理事会を開催し、総会に付議される事項として、川島会長の発議により「学習療法研究会の解散」の議案が出席理事の4分の3以上の賛同のもと、可決されました。この理事会の決議を承け、川島会長は、下記の通り、臨時総会を招集しました。
日時 : 2014年12月16(火)10時より
会場 : 仙台市青葉区星陵町4-1
東北大学 加齢医学研究所 スマートエイジング棟(1F 国際会議室)
議案 : 学習療法研究会の解散について
このたびの「学習療法研究会」の解散は、川島会長が「学習療法研究会」の昨今の実情を熟慮し、ご自身の大学におけるお立場もご勘案の上、ご提案というより、ご決断なさったことによるものです。
なお、これまでの一部の会員の皆さんが「学習療法研究会」から付与された資格は、解散後も解散前と同様の内容からなる有効なものとして扱われることになっております。

川島隆太・村田裕之の団塊・シニアビジネス・高齢化社会の未来が学べるブログ〜より
https://bb.hiroyukimurata.jp/tag/kawashima-ryuta/

「アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門」にエントリー

boku_main_large_thumb.jpg

↑2年前にアルツハイマー病と診断された94歳のおばあちゃんと施設スタッフのジョン

このブログで何度かご紹介してきた映画「僕がジョンと呼ばれるまで」(原題:Do You Know What My Name Is? Bring back the light)が、何とアメリカの「アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門」にエントリーされました。
https://www.kumongroup.com/lt_movie/index.html?ID=enterprise_lt
日本のドキュメンタリー映画がエントリーされたのは初めてとのことです。

エントリーされた134作品のうち5作品がノミネート作品として来年2月22日にロス・アンジェルスで開催されるアカデミー賞授賞式に招待され、最終的に1作品が受賞するのだそうです。

この映画はこれまでに、アメリカンドキュメンタリー映画祭観客賞、ロサンゼルス・ムービー・アワード・奨励賞、ベルリン国際フィルム・アワード・特別選考賞を受賞したほか、クリーブランド国際映画祭・2部門ノミネート上映、ベルギー国際健康映画祭・高齢者福祉部門ノミネート上映という実績を上げ、文部科学省選定作品にも選ばれています。

日本発の対認知症療法のドキュメンタリー映画、アメリカで最高賞受賞

アカデミー賞の受賞は確率的に敷居が高そうですが、確率よりも映画の内容にどれだけインパクトがあるのかが勝負なので、ひょっとして?が起こるかも。そんな夢を抱かせてくれることになりました。

thumb6.jpg

2013年4月8日(日本時間4月9日)、アメリカ・カリフォルニア州パームスプリングで開催されたAmerican Documentary Film Festivalで、日本が生んだ対認知症療法「学習療法」のアメリカでの実証を記録した仙台放送制作のドキュメンタリー映画「Do You Know What My Name Is?(私の名前、わかりますか?)」が、同映画祭最高賞の「最優秀観客賞(外国作品)」を受賞しました。

同映画祭では、約1500の選考作品の中から選ばれた113作品が上映され、今回はアメリカ国内の作品1点と、外国作品2点の計3点が受賞しました。同映画祭で日本の映画が最高賞を受賞するのは初めてとのことです。

この観客賞は、上映時の観客数や反応、テーマや内容が最も観客の心を打った作品と評価されたものに与えられる賞だそうです。上映中には観客のすすり泣く声と時折の笑い声が絶えず、上映直後には拍手喝采、その後の質疑応答でも司会者が時間オーバーを告げても挙手が続くほどの盛況だったとのことです。
さらに、上映後には何人ものアメリカ国内の映画配給会社やアルツハイマー協会の人がコンタクトしてきたとのことで、この映画に対するアメリカ国内での潜在ニーズが大きいことが示されたと言えましょう。
イブリンとジョンもっと言えば、この映画で映し出されている「たとえアルツハイマー病になっても、もはや諦める必要はない」というメッセージと、それを裏付けている学習療法の威力が、500万人を超えると言われているアメリカの認知症患者とその家族に大きな勇気を与える可能性があるということでしょう。