ETV特集のASDに関する番組(2013/03/03)について

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Nice!

昨日の22:00からのETV特集。いい番組だった。見逃した方は是非再放送を!と言ってしまいたくなる番組はそう多くない。が、今回は是非に!とおすすめしちゃう。あ、再放送は2013年3月10日(日)午前0時50分 ※土曜日深夜 これまでのASD関係の番組といえば、特性づらづら挙げて「理解が必要」だけで終わりというのが定番だったけど、昨日の番組はそれとはちょっと一線を画す構成。実際にASD者児の多くが苦しむトラウマの問題に正面から切り込んだ構成になっている。幼い子から大人まで、特性としてトラウマの蓄積によってフラッシュバックを起こしやすいことと、フラッシュバック現象が二次的なものであり治療可能であることがとてもわかりやすく伝えられていたと思う。これはとっても画期的。二次障害の鬱等に悩む当事者は多いが、これといった決め手もなく、薬を飲み続けている当事者は少なくない…、いやはっきり言おう、多い!そんな多くの成人当事者に希望を与えたと思う。EMDR(眼球運動をベースにしたトラウマ治療)が出てきたのにはちょっとびっくり。NHKにしては思い切ったことをやったなあと思う。なにせいまの段階ではまだまだ賛否両論のある治療法である。あそこまで大きく取り上げるまでには制作の舞台裏でかなりの激論が交わされたのでは?などと要らぬ心配をしたくなるくらいだ。参考までにEMDR学会のHPはこっち、治療者リストもある↓https://www.emdr.jp/ちょっと脇にそれるが、私はごく個人的な理由でEMDRは効果があるのでは?と踏んでいる。EMDRは左右方向の眼球運動をはじめ、左右交互の刺激をベースに脳に直接アプローチする治療法でトラウマ解消、フラッシュバック解消に有効とされる。ところで、私は小学生時代かなりのいじめをうけて育ったが、それでフラッシュバックを起こしたことはない、主治医も不思議がるくらいだ。そのことに小学校時代受けていた視能訓練が関係する可能性は否定できないと思うのだ。そしてその訓練の中に「左右交互の視覚刺激」が多量に含まれていたのだ。というわけでEMDRという治療法を知った時、「これ、目の訓練でやったのと似てるな~」という感触をもったと同時に、「もしかしたら私ってラッキーだったかも」と思ったわけだ。話をもとに戻そう。「トラウマによって引き起こされることに対しても手の打ちようはいろいろある!」ということと、それに日々取り組んでいる医療者がいるということが明らかにされたのはとても心強いことである。途中の男性成人当事者の話と、後半の超早期療育の話が全体のつながりの上で多少のぎこちなさがあったような気はするが、そのあたりはまあご愛嬌の範囲だろう。なにはともあれ、今後の展開に期待がもてるいい番組だった。<おまけ-NHK担当者様へ->次はぜひASD児者のもちがちな「誤信念」の形成過程とその解消あたりに焦点を当てて欲しいなあ。いじめや虐待原因でない、「行き違い」によるトラウマの発生が減ればだいぶ適応が違ってくる人も多いと思うんだよね。